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北野方面から中立売橋梁を渡る 一つ上に一条戻り橋
   本箱の片隅に見つけしフィルムのチンチン電車は轟音を発す 

   堀川と添ひて走りし10番電車跡も残さずこの広き路 


北野天満宮の鳥居の下から見た終点の風景です
男性のソフトやパナマ帽子も一般的でした
風呂敷も大活躍していました
京都駅前付近
 扉の替わりにチェーンを掛けて
   警音器は足踏み式で
     ディン ディン!! と鳴る鐘の音でした
今はもう見ることのできない
堀川と流れに沿って通る軌道です
人力で省エネ

 動きます
   チンチン!
ミゼットも見えます

ときどき外れることもあるポール式集電でした
北野車庫 オート三輪も全盛でした
   電車(でんしゃ)
           作詞者 葛原しげる 作曲者 小松耕輔

1 チンチン 電車が動きます ゴウゴウ 町の真中(まんなか)を
    走ってゆきます チン ゴウゴウ
     御順(ごじゅん)におつめを願(ねが)います
           電車が走る チン ゴウゴウ
    
2 皆さん 電車が曲(まが)ります 曲りますからご用心(ようじん)
    ころばぬように つり皮(かわ)が
     あかないように 願います
           電車が走る チン ゴウゴウ

  
こんな唱歌そのままの景色でした
 
   
明治33-5-7  北野線開通(堀川中立売〜下ノ森)
   34-12-6 堀川線(堀川下立売〜堀川三条)
   35-10-23     (堀川三条〜四条西洞院)
   37-12-28     (四条西洞院〜京都駅前)
   45-5-10 北野線(下ノ森〜北野)
      堀川・北野線全通

昭和36-7-31 堀川・北野線廃止
           廃止時まで狭軌のままであった
   53-9-30 京都市電全線廃止
 学生のころ、間もなく廃線になる「堀川・北野線」の姿を追いかけた夏の一日の記録です。(昭和36年7月)
 今あらためて見るとき、ゆったりと時間がながれていたあの頃が懐かしく思い出されます。

京都10番電車