冬の富士山撮影会報告 案内者 前田 宗彦

111()13日(金)23日の「冬の富士山撮影会」を催行しました。関西から4名、名古屋から1名、埼玉から1名の計6名の参加でした。

冬の富士は“からだに雪のころも着て”の歌の通り最高に美しく、雪の白さも抜群で青天日数も多いものです。特に日の出、日没の時間帯は色彩の変化に富む上、太陽そのものが荘厳で魅力的です。雪は色を反射し雲と共に大きな効果を上げます。この大切な雲と色を求め、一期一会の深い欲望を満たすべく朝陽夕陽を狙うのです。

この感動の存在が大目的で、躯に鞭を打ってアクセルをしっかり踏んで走らせます。山登りと同じく苦しさを愉しさに大変換し現実を忘れ、想像や夢を抱いて時の流れまでもあやしく長引かせさせ、実際より長い時間が経った感覚を生み、幸せな気持ちになります。そしてこの感動こそが虫の良い気分や、勝手な熱を継続させている馬力なのではと思います。しみじみと有難味と感謝を感じながら、いつも天下泰平に大判カメラのファインダーを覗いています。

◎11日(水)は正午に水ヶ塚公園(宝永火口が横に見える1500m地点)に集合し撮影、晴天だが頂上は見えたり隠れたり、火口は雪に覆われているが明瞭、迫力はある。 14時出発、次は夕陽を山中湖の上にあるパノラマ台からと浮き浮きと除雪されたスカイラインを走行、積雪のパノラマ台からは晴天の下、東に富士,西に南アルプス、下に山中湖を一望するポイントで沈み行く太陽を妄想と共に撮影。山中湖南側の宿泊地へ急行。

パノラマ台に大判カメラを並べて撮影

◎12日(木)は5時半 出発、期待を抱きつつ近くの忍野へ向かう。除雪された路を少し走ると突然、地平線近くに入り行く凄い“お月様”に出会う。その大きさ、見事さに度肝を。得がたい感動の一瞬。忍野のポイントを提案された澤田会員に深謝します。忍野村の眞白の田畑を前景に美しい富士に感動し撮影しました。

眞白の田畑を前景に早朝撮影

8時に宿泊地へ戻り朝食。自由行動。忍野とパノラマ台の2組に分かれ、撮影後は水ヶ塚公園に集合し宝永火口を再度撮影する。しかし雲が厚くなってきたので朝霧高原へ向かう。美しい富士を西側から眺めながら除雪された道路も快く豪快な朝霧高原をドライブして田貫湖駐車場に到着。早速、湖畔へ、快晴の空が湖面に映り素晴らしい色彩で夕景を引き立たせている。撮影後、駐車場へ戻った我々の前に大きなお土産があった。富士の東面から静々と現れた月齢14.8の満月である。富士の八合目近い高さに拘わらず大きく立派である。澄んだ空気の為か“うさぎ”も鮮明である。素晴らしい感動の月見が出来たのでございます。宿泊地へ急行。

水ヶ塚公園で記念撮影

◎13日(金)も5時半 精進湖へ不安を抱き乍ら向かう。6時前到着。湖畔が真っ白、積雪である。逆さ富士の映る水面直前まで約200メートル余り今回、初のスタッドレスの出番である。ジャリジャリの快音と共に水面近くに駐車。白い富士が鏡の湖面に映っている。感動を有り難く頂く。赤くなるのを期待したがこれは贅沢というものである。感謝を込めて撮影。宿所へ戻り朝食。解散。

精進湖からの朝焼け撮影

関西へ帰る者は午前中は虹のでる白糸の滝を撮影後、三保の松原で落ち合うことにして出発。直接、三保へ。ここは波浪と富士の日中撮影好適地。本日の富士は雲を頂いていましたが、駿河湾の寄せては返す浪に眼をやりながら心を洗う日本の美しさを感嘆しながら撮影。到着の会員も撮影。心を残し帰途。新東名静岡SAで落着のマグロ丼を頂き、本当の解散。

 

思えば感動の連続と言える撮影会でした。好漢揃いの会員のご精進の賜物でしょう。担当理事の細かいお心遣いに厚く感謝します。

冬の富士山撮影会  1月11日〜13日 2泊3日 前田 宗彦
冬の富士山撮影会