日本有数のスイセン群生地「灘黒岩水仙郷」(兵庫県南あわじ市灘黒岩)が見頃を迎えた。降雪で花数が激減した昨年とは一変し、年末年始の暖かさもあり、例年より半月ほど開花時期が早まっている。今月末ごろまでが盛りとなりそうだ。

 淡路島最高峰の諭鶴羽(ゆづるは)山系から大阪湾に向かって広がる7ヘクタールの急斜面に500万本が自生。19世紀初めに付近の海岸へ流れ着いた球根を漁師が植え、繁殖したと伝えられる。

 斜面を覆う純白の花々が潮風に揺れ、甘い芳香をふりまいている。観光客らは山道を上り下りしながら、愛らしい咲き姿と、兵庫県最南端・沼島の眺望を満喫。紅白の梅も咲き始めており、かすかに春の足音を届ける。

 入園料は大人500円など。午前9時〜午後5時。
 同水仙郷TEL0799・56・0720

灘黒岩水仙郷  (神戸新聞1/7)